覚悟がない。傷つく覚悟と、傷つける覚悟と、人との関わりの中で生きていく覚悟、人と繋がる覚悟。ない。そんな覚悟を持たずとも、人と繋がれる人もいるのだろうな。そんなに身構えなくていいのだろうな。軽やかさが欲しい。

わたしはもちろん善人ではない。良い子、優しい、二次元のキャラみたい、などと言われてきたけれど、ただ人を傷つけるのが怖くて、自分の加害性というか、悪をそのままにしておくことが怖いだけだ。

頭に浮かぶ悪いことを、徹底的に追放してきた。そのままにしておくことが怖いから、自分の感情を無視して、心の伴わないテンプレを選択する。悪意を厳しく取り締まってしまったせいか、悪意センサーは敏感になり、自分も他人も窮屈にさせている気がする。

悪意ジャッジの瞬発力は凄まじい。脳が勝手にそうしている。悪をそのままに留めておくことが、どうしようもなく怖いのだ。

頼み事を断るときもそうだ。嫌だと思った0.5秒後、口から「あっ全然いいですよ」。全くよくないのに!

ここに抗ってみよう。不快を堪えてみよう。